0．1％ヨウ素乳頭消毒剤を用いたプレデイツビングの牛乳房炎予防効果

摘要

わが国で初めてプレデイツビング用としても認可を受けた0．1％ヨウ素乳頭消毒剤を用いたプレデイツビングの牛乳房炎予防効果、乳頭表面細菌に対する殺菌効果および乳汁中ヨウ素濃度に及ぼす影響について検討を行った。 試験期間中に主要な乳房炎起因細菌に新たに感染した牛はプレデイツビング群では14頭中0頭、対照群では15頭中4頭で、乳房炎発生率はプレデイツビング群の方が対照群よりも低い傾向が認められた（P＝0．057）。 乳房炎感染牛4頭の原因菌の内訳は大腸菌1頭、減乳性連鎖球菌1頭、乳房連鎖球菌2頭でいずれも環境性細菌であった。 ミルカー装着直前の乳頭表面細菌数はプレデイツビング群の方が対照群よりも有意に少なかった（P＜0．05）。 乳汁中ヨウ素濃度は両群間で有意差は認められなかった。 以上の成績から、本剤を用いたプレデイツビングは環境性細菌による乳房炎予防のための一方策として有用であることが示された。