地域バイオマス資源の循環を成立させる消化液の利活用 一千葉県香取市.山田バイオマスプラン卜からみえてくる液肥利 用一

摘要

家畜排せつ物法が施行され、法に基づく管 理基準がほぼすベての適用対象農家において順守される状況となっている。2007年に公表 された、「家畜排せつ物の利用の促進を図る ための基本方針1)」では、今後とも家畜排せ つ物のたい肥化利用を推進するとする一方 で、たい肥が需要量を超えて発生している地 域については、家畜排せつ物のエネルギー利 用などのたい肥以外の利用方法を図ることが 重要であるとされている。メタン発酵は廃棄物系バイォマスを生物学的 に分解し、その生成物であるメタンを回収利用 する技I1であり、家畜おきせつ物のエネルギー利 用技術の一つである。メタンを回収した後に、 原料とほぼ同重量のメタン発酵消化液（以下、 「消化液」とする）が生成され、消化液をいか に利用または処理していくかが課題となってい る。消化液は、排水処理を行った上で放流する 場合と、肥料成分が多く含有しているという特 徴を生かして液肥として利用する場合がある。