材料工学科学生の応用磁気入門

摘要

材料工学科3年生に「エレクトロセラミックス」科目の名目で応用磁気教育を行った。在職した12年間は無手勝流の思考錯誤の連続だった。 化学系に重心がある材料工学科は磁気を生業とする学科とは異質な環境である。 まず磁気に対する認識度は高くない。 材料＞機能性材料＞電子材料＞磁性材料という材料の位置づけからもうかがいしれる。 対象とする材料の種類が多いから科目数が多い。 したがって磁気教育にウェイトを置いてかけエラムを組む余裕はない。 90分15回の授業が与えられた機会である。 磁気の授業になじめない化学系学生には磁気への関心を触発し,電磁気アレルギーを緩和するためのお膳立てを必要とする。 材料工学科の授業らしく感じられるようにいろいろな材料や物質に触れられるようにした。 磁気現象のデモ実験はできるだけ自分で試めさせるようにした。