プロテオーム研究の発展を支える分析技術

摘要

プロテオーム研究の成否は，いかに優れた分析技術を開発できるかにかかっている。この10年ほどの技術の進歩には目覚ましいものがある。しかし，まだ技術的に十分な状態にある訳ではない。一層の技術の発展に期待したい。一方，プロテオーム研究の成果は，日本ヒトプロテオーム機構（JHUPO）大会をはじめとして，日本質量分析学会，日本生化学会，日本電気泳動学会，日本臨床プロテオーム研究会などで議論されている。学会は，最新の技術や研究情報の収集，交換の場として重要度が高く，研究の発展に寄与するところが大きい。JHUPOは，日本プロテオーム学会を設立する準備を進めているが，この学会にすべてのプロテオーム研究者と技術者が結集して技術や意見の交換が行われることを，そして，それによってわが国のプロテオーム研究が大きく発展することを期待したい。