lL－17の自己免疫疾患における役割

摘要

抗原刺激により，ナイーブCD4＋T細胞はThlとTh2という2つのサブセットへ分化する。 これらのサブセットは異なるサイトカインを産生し，それぞれのサブセットに特異的なエフェクター機能を有する。 すなわち，Thl細胞はIFN－γを産生し，細胞性免疫反応において中心的な役割を果たすのに対し，Th2細胞はIL－4やlし5，IL-13などのサイトカインを産生し．液性免疫反応を司る。ところが最近，これらのサブセソトとは異なる，lL－17を産生するTh17/ThlL-17細胞と呼ばれる細胞が注目を集めている。 T1h/ThIL-17は主に自己免疫疾患における炎症性の反応において中心的な役割を担っていると考えられているが，詳細については不明な点も多い。 本稿ては最近の知見を紹介する。