正中法Electroneurographyの測定手技一顔面神経麻痺のより正確な予後診断のために一

摘要

正中法Electroneurography (ENoG)とは記録電極の導出 電極を人中に、基準電極をオトガイ隆起部に設置する方法で ある[1，2]。正中法は従来の測定方法[3]と比べ複合筋活動 電位（CMAP)の振幅が大きく、再現性や予後との相関も高 い[2，4]。さらに設置位置が明確で、左右張り替えの手間も ないため、検査が短時間で行える利点がある。近年では正中 法を採用する施設も増加している。しかし、記録電極の設置 位置の変更のみでは、振幅の大きな2相性の波形は得られな い。我々は、記録電極を顔面正中に設置するだけではなく、 適切な神経刺激（部位および刺激強度）もあわせ行うことで、 初めて正確なENoGが可能になると考えている。