高強度熱延鋼板の穴広げ限界値に及ぼすダイ寸法の影響

摘要

穴広げ限界値は、初期穴打抜き時の条件（クリアランスなど）や穴広ぼ時のパッチ形状（球頭／平底／円錐、円錐頂角）などの影響を受けることは広く知られていが。これに対して、ダイ穴肩部からパンチ接触部までの距離の影響は殆ど調べられておらず、文献2）に、通常使用する範囲では影響を及ぼさない、との事例が示されているのみである。 しかし該例は、強度が440MPPa級で板厚が6．0mの場合についてであり、更に高強度の材料の場合や、板厚が薄い場合にも同様のことが言えるであろうか。 その点を明らかにする目的で調査を行った。