OPEC総会控えた原油価格動向協調減産延長を余儀なくされる状況に

摘要

2017年に入ってからのWTI（ウェスト·テキサス·インターミディエート）原 油価格は、2017年4月上旬までは、1バレル50ドル～55ドルの範囲で安定し ていた。その大きな理由は、2017年1月1日から実施されているOPEC（石油輸 出国機構）加盟国とロシア、メキシコをはじめとする非OPEC加盟国による協調減産が、ほぼ100％順守されていたことによる。IEA（国際エネルギー機関）の統計によると、特に、OPECの盟主であるサウジアラビアが、設定されている目標を超えて、 原油生産量の削減を行っている。2017年5月時点におけるOPECの協調減産は、目標を超える原油生産量の削減を実施している（図表1）。