V－PシャントからV－Aシャントへの変更と腹膜カテーテル留置を同時に行いCAPD療法を試みた小児慢性腎不全の1例

摘要

持続携行式腹膜透析（continuous ambulatory peritoneal dialysis：CAPD）は，家庭での透析が可能なこと，通院回数が少なく拘束時間も短くてすむなどの理由から，小児においては血液透析（hemodialysis：HD）よりも積極的に選択されることが多い。 しかし，自己管理ができない重度の精神運動発達遅滞の患児の場合，HDと比較して有利であると判断される時に消極的に選択される。 さらに，脳室·腹腔シャント（以下V－Pシャント）が設置されている例では主として髄膜炎に対する危倶からCAPD導入がためらわれることも多い。