急性冠症候群の外科治療(CABG,心筋梗塞の合併症を含む）

摘要

1.急性冠症候群(ACS)における冠動脈バイパス術(CABG)の目的および選択基準を理 解する.2.ACSにおけるCABGの利点には，?—期的に多枝血行再建を行える，②カテーテル治療が 不向きの病変でも血行再建が可能，③長期予後の改善が期待できる，などがあげられる.3.CABGには人工心肺を使用する方法(on-pump CABG)としない方法(off-pump CABG)があり,近年はoff-pump CABGのほうが低侵襲のため好まれる傾向にある.4.急性心筋梗塞(AMI)の機械的合併症にはの心室中隔穿孔(VSP),②心破裂，③僧房弁 閉鎖不全症などがあり，いずれも予後不良である.