アルッ八イマ一病におけるタウ蛋白質の異常

摘要

ァルツハイマ一病(Alzheimer's disease ： AD) の神経病理学的特徴は，神経原線維変化と老人 斑，すなわち神経細胞内のタウ病変と細胞外のァ ミロイドbeta蛋白質(amyloid beta protein ： Abeta)沈着 とを伴う神経変性である.それぞれの構成蛋白質 が同定されてから，どちらが特異的病変でAD発 症の原因か，毒性の本体はなにか，両者の関係は どうかなど，さまざまな議論がなされてきたが 1991年に遺伝性ADの患者にAPP遺伝子の変異 が発見されたことをきつかけに，毒を有するA 13の産生?蓄積がAD発症の根本原因であるとす る"アミロイド仮説"が提唱され，それが主流 となり現在に至っている.