非環式レチノイドによる肝細胞癌の制御：基礎的検討

摘要

日本における肝細胞癌（hepatocellular carcinoma) の年間死亡者数は約34,000人にのぼり，ス テ一ジIであっても5年生存率は70~80%ときわ めて予後不良である，そこで，岐阜大学の武藤泰 敏名誉教授。森脇久隆教授が提案した癌の早期診 断や有効な治療法の開発にとどまらず，薬剤ゃ栄 養学的ァプロ一チを用いて積極的に介入すること で発癌のリスクを軽減し，発癌そのものや再発を 予防する化学予防(cancer chemopreven-tion)"が近年の癌の基礎的研究の分野で重要な課 題となっている。