慢性腎臓病における尿細管間質障害の意義

摘要

慢性腎臓病（CKD）とは，原因を問わず腎機能障害，または腎の障害を示唆する検査異常が3カ月以上持続するものである．CKDの進展には糸球体障害，尿細管間質障害，血管障害が関与するが，最終的には共通の経路（final common pathway）を介して末期腎不全に至ると考えられる.Final common pathwayの主座は尿細管間質障害にあことが知られているが！ この原因として蛋白尿や補体成免償性虚血が寄与する．また，CKDに対する治療アプローチとして，蛋白尿の減少や尿細管間質の慢性低酸素状態の改善のほ,近年腎再生医療が注目"されてい香．尿細管間質障害は，CKPをさらに進行させる要因のひとづとして重要な意義を有する考えられる.