心筋梗塞の画像診断の新しい展開

摘要

急性心筋梗塞の治療において，血管内超音波検査（intravascular ultrasound ： IVUS),光干渉断 層法(optical coherence tomography ： OCT)は残像血栓の有無，ステン卜留置部の判断，slow flowの予想などに活用することが可能である.しかし，急性心筋梗塞の治療はすみやかなる良好な血 流再開が最優先課題であり，IVUS ? OCT ?血管内視鏡検査はそれぞれ補助診断装置にすぎない. TIMI3が確保されるまでは，基本的には血管造影をもとに手技を進めるべきであり，後述する症例の では，血栓吸引にてTIMI3を確保した後に血管造影では得ることのでさない情報を得るため，IVUS とOCTを施行している.