咽喉食摘，遊離空腸移植後の移植空腸壊死に対し，充填大網付加半切胃管再建術が有用であった1例

摘要

頸部食道癌，下咽頭癌などの手術後の消化管再建においては，血管吻合手技を用いた遊離空腹移植が広く行われているが，グラフト腸管の血流障害による壊死は，縫合不全とともにもっとも重篤な合併症のひとつである。その対策として，グラフト壊死を予防すること，あるいは壊死の早期発見が重要であることは論をまたないが，至適なサルベージ手術を習熟しておくことも重要である。