国内相場、関東強含みで再び“東高西低”

摘要

国内鉄スクラップ相場は通常とは反対に、関東が関西よりも高値を形成する「東高西低」の状態にある。関西では域内電炉に目立った建値変更が見られず、裏値で安値修正が出ている程度。他方、関東は新規輸出相場の上昇と歩調を揃える格好で炉前価格と湾岸FASともに上伸基調を辿っている。東西の温度差が端的に現れているのが東京製鉄の購入価格だ。同社の今週の価格改定では、11月29日から岡山工場が据え置き、宇都宮工場は1，000円値上げだった。1日からは岡山が500円の上げ幅にとどまった一方、宇都宮は再び1，000円上昇。足元の特級価格は、岡山工場が28，000円、宇都宮工場が29，000円と、両工場の買値は逆転している。関東と関西の炉前平均もこれとほぼ同様の値動きを続けた結果、関東相場は現在、大阪相場を中心値で1，500円程度上回っている。