カートリッジの話（194）

摘要

ステレオ録音も含めてLPレコード（今様にいえばアナログ·レコードだが，筆者はこの呼びかたがあまり好きでない）が斜陽になりつつあった1970年代の終わりから1980年代のはじめころにかけては，振り返って見るとすべての事柄がおかしかった。 そのよい例が，毎度話題にとり上げるカンチレバーに使用する材料競争だろう。 中には首を傾げざるを得ないような材料もあったが，先回に挙げたダイナベクターDV/Karat 23 Rに採用されたルビーなどは，理にかなった見事な例といえよう。