OSバージョンアップ時のアプリ試験効率化手法の提案と実装

摘要

スマートフォン向けOSのバージョンアップに伴うアプリ開発において，OS提供元が公開する技術情報だけでは予測できない不具合を摘出するためには試験項目をより多く実施する必要があり，近年のアプリ開発でコスト上昇につながる課題となっている．本稿では，OSバージョンアップ前後の新旧OS間のコードの差分情報を元に，OSバージョンアップで影響のあるアプリのコードを試験工程と関連付けたうえで，試験項目毎に影響のあるアプリのコードのカバレージ情報を用いて試験項目を抽出する方式を提案し，その有用性を確認するために試作したシステム，実験結果について報告する．