冷媒圧縮機のモータ·インバータの基礎技術 第7回 インバータの構成と制御②

摘要

その結果，圧縮機全体の振動や騒音が発生する原因となる．この振動を補償するためには回転速度の変動を検出して，その値が小さくなるようにフィードバック制御するか，あらかじめ変動パターンを記憶しておいて，それに従ってフィードフォーワード制御する方法がある．この圧縮機の振動，言い換えればモータの発生トルクを補償するための制御がトルク制御と呼ばれるものである．前者の方法ではあらゆる運転条件においても正確に補償することができるが，一回転中の振動を検出するセンサが必要であり，処理が複雑になるという問題がある，後者の方法は記憶すべきパターンの量·精度に限界があり必ずしも前者ほど振動を補償できないが，特殊なセンサ類が不要で処理が簡単な上，実用上問題ないレベルにまで振動を補償することができるため小型の空調恕多く用いられている．