湿式吹付工法における低刺激性急結剤の開発

摘要

湿式吹付工法はキャスタブルを高圧ポンプで圧送し，ノズル先端でエアー搬送された急結剤を混合して吹き付ける工法である1）。この工法で用いられている急結剤はセメントの水和反応を早め，凝集?硬化速度を著しく短くする特性を有する。そのため高塩基性タイプ（例アルミン酸アルカリ塩溶液）の使用が多く見られるが，人に対する刺激性が強く，取り扱いに問題がある。当社では以前より人に対する刺激性の少ない急結剤の開発を進め，塩化カルシウム溶液と石灰乳の併用を提案してきた2）。今回は石灰乳の改良結果と各種急結剤の人に対する刺激性を定量的に評価した結果を報告する。