第13回　複職のシステム

摘要

今回は、前回に引き続いて、複職の問題を取り上げる。 何事もそうであろうが、組織において一定の取り決めがあると、物事が円滑に進むことが多いように思われる。 前例主義ということもあろうが、必ずしもそれに合理性があるとは限らない。 制度をつくっても弾力的運用をすることが少なくないと思われるが、弾力的運用の範囲が拡大すれば、時には恣意的ともなり、結局制度があってないのと同然ということになり、不公平という謗りは免れないことにもなりかねない。 とりわけ複職のルールに関しては、期間満了に伴う解雇の問題が出てくるため、どうしても弾力的運用をせざるを得ないこともあり、難しいところではある。 今回は限られた紙面の制約上、事例は割愛する。