パフォーマンス低下要因に対する鍼灸の予防的効果運動前の鍼刺激が及ぼす影響について

摘要

【目的】スポーツ障害は様々な発生要因が関与しているが、その一要因として、関節位置覚（以下：SOP）の低下が示唆されている。 今回、障害予防?パフォーマンス維持を目的とした運動前の鍼刺激が、運動前後のSOPにどのような変化を及ぼすのかを検討したので報告する。 痉椒ā勘或Y者はインフォームドコンセントにて同意の得られた健康成人男性10名とし、いずれもスポーツ経験者を対象とした。 デザインはクロスオーバートライアルとし、トレッドミルで運動負荷を与え、疲労モデルを作成した。測定は、光ベルコム社製ゴニオメーターを用い、安静坐位で視覚を遮断した後、SOPの教育を行い、運動前後でSOPを再現させ、関節誤差角度（以下：RAI）を算出した。 刺激部位は、焦氏が定める左右運動区·感覚区の頭皮区とし、セイリン社製ディスポーサブル鍼（40In血20号鍼L）を使用して低周波鍼通電（1Hz/10min）を行った。 主観的評価としては、VisualAnalogue scale（以下：VAS）、疲労度チェックシート、客観的評価としては、RAIを用いた。 統計処理はt検定を用いた。なお、、本研究は明治東洋医学院専門学校倫理委員会の承認を受けた後に実施した。