「世界の中の日本」(I) 潤滑／加工熱処理：先進的加工熱処理プロセスによる鍛造品の特性最適化

摘要

この論文では鍛造品とくにAISI1045鋼を対象にした加工熱処理プロセスの開発結果を述べる。 この鋼を加工熱処理することにより1-4μmの結晶粒が得られた。 このような微細粒は従来型のプロセスでは到底得られないものである。この加工熱処理材の引張強さは800MPaを超えていた。 またシャルピー衝撃靭性値は41J·cm{sup}(-2)であった。 ただし疲労試験による疲労強度は従来の焼入れ焼戻し材（調質材）より幾分低い値となった。 このプロセスは現在さらに大きな試験片に対して活用できないかさらには工業的に応用できないかを探るために、必要なプロセスパラメーターを決定すべく検討を進めている。