人工網膜

摘要

網膜色素変性症や加齢黄斑変性症で視細胞が消失し失明に至つた場合,現在のところ有効な治療法は存在しない.この間題を克服する手段のひとつとして,網膜への電気刺激よつて生み出される光感覚を利用して央明者の視機能回復をめぎす人工網膜の研究が世界各地で活発に進められている.人工網膜の実現のためには安全性の問題や電力供給の問題などまだまだ課題は残つているが,近年の研究により徐々に解決されつつある.今後はより臨床応用に向けた研究が必要になつてくると思われる.