5G実現に向けた高周波数帯·広帯域超多素子アンテナによる高速·低消費電力無線アクセス技術の研究開発の概要

摘要

本稿では，総務省が「平成27年度における電波資源拡大のための研究開発」として公募した研究開発課題の一つである「第5世代移動通信システム実現に向けた研究開発～高周波数帯·広帯域超多素子アンテナによる高速·低消費電力無線アクセス技術の研究開発～」の概要について説明する．本研究開発は，2020年以降の多種·多様なサービス·アプリケーションの実現に向けて大幅に高速化·低消費電力化を図った5G移動通信システムを構築することを目的とし，高周波数帯·広帯域超多素子アンテナによる高速·低消費電力無線アクセス技術の確立を目指している．本稿では，上記目的に向けて取り組んでいる3つの技術課題，「低SHF帯超多素子アンテナ技術とビーム制御技術」，「高SHF帯広帯域超多素子アンテナ技術とビーム制御技術」，「超低消費電力で接続可能にする端末ディスカバリー技術」について，それぞれの概要と研究開発計画を紹介する．