地熱発電所における硫化水素除去技術

摘要

地熱発電は、従来の化石燃料利用の発電方式に比べCO{sub}2の排出量が少なく、かつ、自然エネルギーを利用する新発電方式に比べエネルギー収支比が大きいことから、効率的な発電方式とみなされている。 また、通常の地熱発電所は、その利用率が火力、原子力、水力など在来方式に比べ極めて大きい特徴を持つ。しかし、一方で、地熱流体中に含まれるH{sub}2S（硫化水素）や、As（ひ素）が環境上の障害になると指摘する事例も多くなっている。 地熱水中のAsを除去する技術は、既に九州電力（株）により開発され、実用規模の装置が八丁原発電所構内に設置済みである。 発電所排出ガス中のH{sub}2Sの除去についても、既に多くの方式が実用化され一部の地熱発電所で稼動中である。課題は、如何に運用コストを安価にできるか?である。