軟らか系野沢菜「シナノシャツキリナ」（「長、野交34号」）の育成

摘要

野沢菜は長野県の北信地方では古くから食された地方野菜の漬け菜であるが、信州を代表する漬け菜でもある。 その発祥は野沢温泉村の健命寺住職が1756年（宝暦6年）頃京都から「天王寺蕪」を持ち帰ったのが起源とされ、今日も「寺種」として流通している。 漬け菜は全国で3750ha栽培され、長野県がこのうち1820ha栽培する主産県で在来の野沢菜が主に栽培されている。 野沢菜は生育が早く収量性が高く、葉柄が長く菓質が軟らかく加工適正に優れ、「浅漬け」された商品が年間販売されている。この原材料は寒地から西南暖地まで栽培され、種子は在来種の野沢菜が大勢を占めている。