生協の青果物仕入れスタンス

摘要

生活協同組合による青果物の仕入れは年々拡大をみせているが、組合員六三万人を擁するマンモス生協のコープとうきょうが、去る二月五日、六日に開催された第十五回全国産直研究交流会で「共同購入と産直事業」と超する報告を行った。その内容は最近の消費者ニーズの動向を示唆するもので、園芸農家や園芸経営体にとって参考になるヒントを含んでいる。以下、その要点を集約してみる寺コープとうきょうは平成元年以来一〇年間にわたり農作物の産直仕入れに取り組んできている。 もともと、農作物の鮮度や安全性に対する組合員の強い熱意から産直が出発している。 例えば、川越の朝摘みイチゴとか、茨城県千代田村の朝採りトマトなどの仕入れからスタートしたが、これは生協側からみて「苦闘」の連続であった。