インゲンテントウの発生生態と防除対策

摘要

インゲンテントウEpilachna varivestis （Mulstant）は一九九七年八月に長野、山梨両県境地域で発生しているのが初確認された。 本種は児童向けの昆虫図鑑に「テントウムシのなかま」として記載ぎれていた。 これが北海道大学大学院生藤山直之氏の目にとまり、新発見の発端となった。 現地農家からの聞き取りによると、本種は数年前から発生していたようである。 わが国では特定重要病害虫に指定され、その侵入が警戒されていた害虫である。 本種はMexican been beetleと呼ばれアメリカ大陸ではダイズをはじめとするマメ類の大害虫である。 今後国内の他地域で発生する懸念があり、ここで本種の発生状況および防除対策等について紹介する。