ウミダの大群落

摘要

ウきょくひシダ類は櫛皮動物門に属するヒトデやウニ，ナマコなどの仲間である．また，ウシダ類が属するウミュリ綱は現存する林皮動物中もっとも原始的な形態を示しており，ウミュリ類は棟皮動物の子孫ヒみなされている．そのため，このウ"生きている化石"としても有名である．ユリ類はこの生きている化石の親戚にあたるウミシダ類が，北陸地方の石川県能登島町に位置する「のとじま臨海公園水族館」前の海域（七尾北滞）に数多く生息し，防波堤壁面の水面や転石帝の底面などにおいて大群落を形成している　 ‥コ絵5頁上参照）．このようなウミシダ類の大群落の記録は，園内はおろか世界的にみても非常に珍しく，ましてや陸上から容易に手の届く場所に密集して生桁している海域は聾者の知るかぎりでは皆無である．本研究では，のとじま臨海公園水族館前の七尾北湾海域に生息する.