温室効果ガス発生量が少なく 窒素除去効果も高い汚水浄化処理技術

摘要

現在、畜産農業における窒素の排水規制は、水質汚濁防止法に基づいてアンモニア、アンモニゥム化合物、亜硝酸化合物および硝酸化合物が平成お年6月^日までの期限で暫定排水基準として700mgが適用されています。この暫定排水基準の見直しが3年ごとに行われており、一般排水基準はl00mgBであることから、今後はこの基準に向けて規制が強化されていくものと考えられます。このことから、畜舎汚水処理における窒素除去技術の開発および実用化が必要とされています。一方、家畜排泄物の主要な処理方法である堆肥化,汚水浄化の過程からは一酸化一一窒素(§)やメタンS)といった温室効果ガスが発生しており、地球温暖化防止のために、それらのガス発生の抑制技術を開発することが急務となっています。特に、一酸化二窒素は二酸化炭素(^)の約30 0倍の温室効果があるとされる強力な温室効果ガスであり、家畜排泄物起源の温室効果ガス排出量の1割以上が汚水浄化処理過程から排出されています。