インドにおけるTQM

摘要

ここ数年，インドの民間部門とりわけ製造業を中心に日本的経常ブームというべき現象が起きている.それは,最近デミング賞受賞企業の数が日本よりもインドのほうが多い（2003年度8社のうちインド系企業が5社）ニとからも明らかである。 正式に日本人のコンサルタントの指導の下で日本的経営（TQM,TPM）を実践している企業はせいぜい40～50社にすぎない（それは後述するようにニーズはかなり高いが，日本人のコンサルタントの数が足りないからである）が，自力や地元のコンサルタントや業界団体専属のカウンセラーの指導の下で推進している企業数が400～500を軽く上回る。 そしてTQMと呼ばなくても，製造業のほとんどがQC手法,QCサークル，5S，改善などを導入している。なお，インド国内だけでなく，Birlaグループのように海外（タイとエジプト）でもTQMを推進しているインド企業がある。