幕末軍艦史話第2話　咸臨丸

摘要

「暗闇の中，2発の砲弾で到着を知らせたため，市民は騒然となった。これまで外国船が夜中に湾内へ投錨したことはない。私があえてしたのは，深夜には何も起らないと安心している人のよい日本人の夢を覚まさせようと考えたからである。たちまち周囲の山の上一面に火が点り，見とれるばかりの光景となった。程なく，大勢の供を連れた2人の武士の訪問を受けた……」