近代軍艦建造技術の発達:①砲煩兵装の装備と対弾防御

摘要

19世紀半ば，帆走艦から進歩したばかりの帆汽両用 艦は，当時急速に威力を増した艦載用榴弾砲から発射さ れる，破壊力の大きぃ榴弾の重大な脅威を受けるように なった。1853年，シノープの海戦でロシア艦隊の榴弾 がトルコの木造艦に壊滅的打撃を与えたのを見たフラン ス海軍が，クリミア戦争（1853～56年）時に建造した 厚ぃチーク材の層に鉄板を装着した装甲浮砲台艦が陸上 要塞の激しぃ砲火に耐えうることを実証すると，各国海 軍は争って装甲艦（Broadside Ironclad）の建造を開始 した。以降，20世紀半ばまで継続した対艦砲煩兵装の 装備と対弾防御の競争が軍艦の設計にどのような影響を 及ばしたか．大型水上艦を中心にして考えて行きたぃ。