木うら木おもて

摘要

本協会の事務局は東京都文京区にあります。協会事務局では，本誌の編集委員会が原則として月に1回行われるほか，様々な会議が行われます。そのため，月に数回事務局に行くこともあります。事務局のまわりにはいくつか駅があるのですが，最寄りの駅は地下鉄の後楽園駅になるように思います。駅を出て外を眺めると目の前には読売巨人軍のホームとなる東京ドームがあり，また，視線を少し違う方向に向けると，そこには後楽園遊園地のジエツトコ一スターが見えます。さて，前置きが長くなりましたが，本日はジェットコースターについて少し調べてみました。ジェットコースターは，様々なアトラクションがある中で「キングォブ絶叫ァトラクシヨン」であることは疑いのないことと思います。世界には様々なコースターがあるのですが，その絶叫を生み出す要素として「全長」「速度丄 「高低差」「コース形状」などがあると思います。「全長」が長く，「速度」が速く，「高低差」が大きく，「コース形状」がねじれている，ハングオーバーになっているようなコースターはやはり怖くて絶叫するのだと思います。こういった物理的に極限を目指すようなコースターはより高い安全性が求められることになるので，そのコースは金属や鉄筋で作られているものが多いようです。さて，コースターコースの材質にはもう一つ木造があります。木造コースはその材質特性から速度や複雑なコース形状を追及して絶叫を生み出すタイブではなく，「危うさ」を求めるコースになるように思います。もしコースターが走るコースが壊れるような感覚，例えばコースターが走っているときのコースのよじれが感じられたり，軋み音が聞こえたり，ガタガ夕といった振動があったりといったことも「危うさ」となって絶叫につながるように思います。こういつた感覚は金属や鉄筋でできたコースではなかなか味わうことがないもので，木造コースの大きな特徴だと思います。世界には非常に多くのコースターがあり，その多くは金属や鉄筋コースですが，木材で作られているものもあります。日本では1990年代から2000年代に木造コースターコースの建設がブームとなったようですが，現在では，残念ながら3つしかありません。三重県桑名市にあるナガシマスパーランドの「ホワイトサイクロン」はオール木造コースで，全長1.715m, 最大高さ45.5 m,最高速度102 km/hといった特徴があり，木造コースコースターでは当時，全長，高さが世界一だったようですが，残念ながら2018年1月にその営業を終えてしまったようです。やはり木造はメンテナンスが難しく，コストがかかるのかもしれません。さて，これを書いている私ですが，怖くてジエツトコースターには乗れません.