塩ビ系シート防水工法を用いたステンレス屋根の改修事例

摘要

当該物件は竣工から約25年が経過しており，その複雑な加工形状から，あらゆる防水工法による改修の適用が困難であったステンレス屋根を，施設を閉館せずに改修した事例である。 強風地域であること，雨季の施工であること，下地は比較的施工面積が大きく，複雑な納まりを有するステンレス（金属）下地であること，階下で施設を利用しながら改修工事を行うことなど，通常の防水工事とは異なる条件下での作業では，施工品質や防水性能を維持しながらも，施工効率の向上が図れるコンパクトな改修方法が求められる。ここでは機械的固定断熱工法と接着断熱工法との併用を提案し，採用された。