2021年に期待される防水材料と需要予測

摘要

2020年の防水業界を振り返ってみると、新型コロナウイルス感染症の影響により、ほとhどの計画が予定通り進行しなかった。緊急事態宣言が発令されてからも稼働中の建築工事はほとhど中断されず、緊急事態宣言解除後も行政側の指導に則り、現場ではソーシャルディスタンスに配慮して作業が遂行された。しかし、三密を避けるためマンションの修繕委員は会合を控えざるを得ず、計画されていた修繕工事の延期が多発した。また、経済の停滞による先行き不安が企業の設備投資を鈍化させた。他産業より建設業界は比較的冷え込みの少ない業種と捉えられているが、それでも上期は10%程度の減少となった。秋口から建築需要の落ち込みは回復し始め、都市再生機構の案件が例年よりも増加したが、7月の記録的な長雨で工事が大幅に遅れたことや、例年同様の工事量まで届かなかったため、上期の減少分を取り戻すまでには至らなかった。