沈水植物ホザキノフサモの植栽および刈取りが動植物プランクトン動態に及ぼす影響

摘要

沈水植物ホザキノフサモを植栽した大型水槽を用い，植栽とその刈取りが水質浄化や動rn植物プランクトンの動態に与える影響を調査解析した。ホザキノフサモ植栽水槽におけるrnT-NおよびT-Pの平均除去速度は，おのおの0.10g／m~2?d，0.012g／m~2?dとなった。無植rn栽水槽でもこれらの備に近い除去速度が得られたことから，本研究の実験系では，T-NrnおよびT-P除去における植栽の寄与は部分的であり，底質の脱窒作用等，他の要因が大rnきく関与すると推察された。水槽内の動植物プランクトン相は，無植栽水槽では浮遊性ワrnムシ類とカイアシ類の個体数密度が高かったが，植栽水槽では付着性ミジンコ類（オカメrnミジンコ，マルミジンコ）が優占することがわかった。さらに，水深の半分の高さで水槽rn内の植物体を一様に刈取ると，それまで優占していたミジンコ類が急激に減少し，低い個rn体数密度で推移していた緑藻類（モノラフイデイウム，セネデイスムス，シュレデリア）がrn一過的に増殖して，水質の低下を招いた。rn本研究により，ホザキノフサモの植栽とその刈取りが，動植物プランクトンの動態に大rnきな影響を及ぼすことが明らかになり，沈水植物を用いた汚濁湖沼の植生浄化において，rn水質浄化および植生管理の観点から沈水植物ープランクトン間の相互作用に着目して検討rnすることの重要性が示唆された。