東横堀川•道頓堀川における貧酸素化の機構解明と改善施策の効果評価

摘要

東横堀川と道頓堀川における貧酸素化機構を解明することを目的に，現地調査および室内実験を実施した。その結果，下流水門から低DO濃度の塩水が流入し密度差によって底層を遡上すること，上流水門から低DO濃度の淡水が流入している場合があること，直上水の汽水化により底泥によるDO消費速度が増加することが明らかになった。また，流動水質モデルを用いて環境施策によるDO濃度の改善効果を評価した結果，導排水操作を改善することで貧酸素水塊の発生を抑制することが可能であること，底泥の浚渫を行なうさいには塩水遡上を制御する方策をあわせて実施することが有効であることがわかった。