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摘要

国土交通省では人口減少下における維持管理時代の下水道経営のあり方検討会を設置していたが，7月22日に検討会の報告書が取りまとめられた。同検討会は，人口減少等が進むなかにおいても下水道サービスを維持するため，下水道経営において最も重要な下水道使用料の体系を整理するために設置されていた。現在，全国の下水道事業のうち3/4以上が原価割れとなりながら，報告書では，約半数において使用料金の見直しがなされず，8割では経費回収率100%の見通しも立っていない。そこで，今後目指すべき下水道事業経営の方向性と国等による支援等のあり方について，①経営状況の「見える化」等による住民理解の促進，②経営努力の徹底（イラストは豊橋市でのバイオマス資源の活用例），③中長期的な観点からの適切な収支構造への見直し等，の3項目について多くの方策が提示され，値上げなどによる適正な下水道使用料とすべきことが掲げられた。また，④清掃費用に係る原因者負担金の確実な徴収として，食用油による管路の閉塞事例等が起きたさいに原因者負担の徹底を図るべきとされている。