[火力発電プラン卜の補機設備]Ⅲ.通風系統の補機設備

摘要

火力発電プラントでは燃料の安定した燃焼を実現する ために，大量の燃焼用空気をボイラに供給する必要があ る。コンペンショナル火力発電設備の燃料で現在主流と なっている石炭は，燃焼効率の向上や燃焼の過程で生じ る灰を有価灰として活用するために灰中未燃分を低く抑 えることが求められ，これを実現するための空気量とし て石炭を理論上完全に燃やし切ることのできる空気量 (理論空気量）に対し，定格負荷運転では15—20%程度 多めの空気をボイラに供給する設計としている。この空 気量は重量換算で美に石炭消費量のおよそ10倍程度に 匹敵する。したがって通風系統に設置される補機設備は 発電設備の中でも比較的大容量であり，多く高い信頼性 が求められる。