食品用包裝材料の安全衛生性規制に対応した溶出物質分析方法の檢討

摘要

EU圏への食品用包材輸出時にはEU No 10/2011の溶出試験に適合していることが要求される。外部の分析機関に分析依頼した場合、結果を受領するまでに時間がかかり、不適合だった場合は、材料設計のやり直し等時間的ロスが懸念されるため、金属元素の溶出試験について、社内で原子吸光光度計(MS)を用いた分析法を検討した。AASで測定した醉酸水溶液中のZn、 Al、 Ni、 Fe、 Cu、 Mn、 Co、 Sbの8種の金属元素については、検量線直線性が得られ、定量下限は規制値に対して余裕があることを確認した。また、実際に包材の移行試験を実施し、外部分析機関の分析結果と比較をしたところ、良い一致を示した.