高速道路橋における長寿命化の取組み

摘要

東日本高速道路株•中日本高速道路㈱•西日本高速道路㈱（以下，NEXCOという）の管理する高速道路は，名神高速道路の全線開通から50年以上が経過し，供用延長も約9000km以上に達している。そのうち供用から30年以上を経過した延長は約3 700 kmと全延長の4割程度を占め，老朽化の進展とともに変状が顕在化している。橋梁の平均経過年数は約30年となっており，車両の大型化と交通量増加による疲労や飛来塩分•凍結防止剤散布による塩害などにより劣化が進行している。そのためNEXCOでは，大規模更新•修繕計画を策定し，2015年3月25日に国土交通大臣より特定更新等工事の事業許可を得て，2015年度より高速道路橋リニューァル工事を実施している（表-1)。