オバマ政権の二大国内制度改革包括的健康保険法と金融規制改革法

摘要

1　はじめに2009年1月の就任以来、オバマ大統領は、2つの国内改革の断行を、最も重要な政策目標として掲げてきた。包括的健康保険制度、ならびに金融規制改革である。　包括的健康保険制度の必要性についてのオバマの認識は次の発言に明らかである。「［これまで］メディケア、メディケイド、児童健康保険プログラムのような、重要な改革がなされてきたものの、すべての人をカバーし、かつコストを引き下げるという包括的な改革を目指す努力はことごとく失敗してきた」と。