児島湖の水質と環境保全対策

摘要

児島湖は，岡山県南部の干拓地において，農業用水の確保等の他，低湿地の排水強化と干拓堤防の安全の確保のため，国営児島湾沿岸農業水利事業として昭和37年に完成した人造湖である。流域は，吉備平野（沖積平野）と岡山平野（干拓平野）が主体で，南部に連なる丘陵のほとんどは往時の島々の名残りである。児島湖周辺は，古代から幾世代にもわたる干拓・造成の特徴がみられ，地形勾配が非常に緩い標高1～2mの低湿地が広がっている。