日本の地下鉄の父早川徳次

摘要

早川徳次は，1881(明治14)年10月 15日に名主であつた早川常富の四男 として山梨県東八代郡御代咲村（現在 の一宮町）で生まれ，甲府中学（現在 の県立甲府第一高校）を経て第六高等 学校（岡山）へ進み，さらに上の学校 をめざしました。しかし，病のために 中途退学せざるを得ず，回復後に早稲 田大学法科に進学して1908 (明治41) 年3月に同校を卒業しました。早川は この頃から後藤新平に私淑し，後藤 が総裁をしていた南満洲鉄道に入社し て秘書課の嘱託として仕えましたが， 同年12月に後藤が逓信大臣兼初代鉄 道院総裁に就任したため南満洲鉄道か ら鉄道院中部鉄道管理局に転じ，新橋 駅出札掛や手荷物掛など現場の業務に 従事して鉄道の基礎を経験しました。