プラハ発欧州鉄道通信2021/11それって不祥事？(後)

摘要

2014年4月、筆者はオランダに一時駐在していた。そう、ちょうどこの連載のタイトルを特別に「アムステルダム発」と変更した時だ。ある日、アムステルダム中央駅で撮影していた時のこと。ちょうど夜行列車が入線する時間になり、発車する番線を調べてカメラを構えていたら、明らかに発着案内表示とは異なる線路を列車が走ってくるように見えた。列車はホームのある線路を通らず、通過するときなどに使用する中線へ進入した。おや、と思って見ていたら、駅構内のちょうど中央にある渡り線を通って本来の線路へ進入した。…のはよかったが、長編成のため編成が完全に渡り切らず後方4両がホームから外れてしまった。これは大変なことになったと慌てて列車の停車位置へ駆け寄ってみると、駅員がスマートフォンで撮影しながら「おい見たか！」と大笑いしている。後方4両の客車に乗車する予定の乗客たちは、困惑した表情で前の車両から乗車し車内を移動していた。