電気室の低圧絶緣監視装置を用いた保全

摘要

東京地下鉄（以下「東京メ卜口」という）では、お客様に最良の輸送サービスを提供するため、「安心 の提供」として、「安心=安全+サービス」の考えのもと、お客様が身近に利用される駅設備に電力を供 給する電気室の保全に努めている。銀座線が開業してから90年が経過し、各設備は経年による更新を重 ねているが、地下という特殊な条件の下、漏水や湿度が高い環境のなかで、電気施設の絶縁状態を的確に 捉えて、漏電による事故や故障を早期に発見する必要がある。駅の電気室は、9路線の179駅に267力所 あり、電気的な健全性を常に監視できる低圧絶縁監視装置を220力所の電気室に設置している。電気室の 負荷の絶縁状態を常時監視することにより、定期的な絶縁抵抗測定を省略し、異常があつた場合のみ絶縁 抵抗測定を行い日常保守の効率をあげている。このため、電気室の更新時に低圧絶縁監視装置を設置する ように整備を進めている。本稿では、低圧絶縁監視装置について紹介する。