園田学園中学校•高等学校校舎の設計•施工: PC圧着工法によるェ期短縮を図った学校

摘要

園田学園中学校•高等学校は，兵庫県尼崎市南塚口町にある私立の女子校である。本学校は，3棟の既設校舎が老朽化した ため，耐震性などの観点から建替え，これらを統合した新校舎を建設した。構造は，柱をプレキャスト鉄筋コンクリート（PCaRC) 造，大梁をプレキャストプレストレストコンクリート（PCaPC)造としたPC圧着工法を採用した。これにより，設計面では 容易に間取り変更が可能であるため，将来の少子化による就学者数減少にもフレキシブルに対応することができ，施工面では 場所打ち部が減ることによる生コン車の搬入台数削減等によって，学校関係者や近隣住民に配慮した計画が実現できた。本稿 では，主架構を見せる仕上げ，桁行方向のPCaPC梁を逆梁として腰壁との兼用，仕上げとなる内•外壁を乾式工法とするこ とで，エ期短縮と建設コスト削減を実現した計画について紹介する。