人工知能技術の現状と未来画像·映像·言語メディア処理の発展と応用

摘要

AI(人工知能)という用語は1950年のダートマス会議に端を発するといわれている.AIは計算機により人間の知能を実現していく研究分野である.その後，第一次(1950年代〜)/第二次(1980年代〜)のAIブームを経て昨今の第三次AIブームにつながつている.近年のAI分野の中でもコンピュータビジョンは主力として扱われており，その発展も特に目覚ましぃ.図1は大ざっぱではあるものの，第一次·第二次AIブーム，それから第三次AIブームの流れを示している.第一次AIブームの時代にはPerceptron1),第二次AIブームにはNeocognitron2)/Backpropagation3),第三次AIブームでは深層学習4)などが登場してきている.特に第三次AIブームにおける技術の進展は著しく，主要な国際会議が行われるたびに各タスクの最高精度が置き換えられ，ひっきりなしに新しい問題設定が生み出されている.深層学習を中心に，数年前の論文が「古典」として扱われることもある時代になって(しまって)いる.